JAL SKY MUSEUMへ行ってきました.・・その3(ドック見学)
2013.10.10 Thu
JAL SKY MUSEUMへ行ってきました.・・その3(ドック見学)
こんばんは.
先日アップした,JAL SKY MUSEUMへ行ってきました.・・その2(仕事紹介エリアの紹介と航空教室)に続き,
今回は,ドック見学のご紹介です.
アーカイブスエリア及び,仕事紹介エリアの紹介と航空教室は以下を参照下さい.
JAL機体工場見学・・JAL SKY MUSEUMへ行ってきました.その1(アーカイブスエリアのご紹介)
http://ja8094.jp/blog-entry-490.html
JAL SKY MUSEUMへ行ってきました.・・その2(仕事紹介エリアの紹介と航空教室)
http://ja8094.jp/blog-entry-502.html
JAL SKY MUSEUMへ行ってきました.・・その3(ドック見学)
http://ja8094.jp/blog-entry-517.html
JALのドックはメインテナンスセンター1とメインテナンスセンター2の2つがあります.
JAL SKY MUSEUMがあるのは,メインテナンスセンター1です.
ドックへは,JAL SKY MUSEUMから向かいます.
この日のドックの状況ですが,B777-300ERが1機,B777-200が2機,B767-300が1機,
B737-800が3機ドックインしている状態でした.
メインテナンスセンター1には,B777-300ER,B767-300,B737-800が各1機ドックインしており,
B777-300ERは,JALの整備で言うC整備,もしくはM整備と思われます.
ドック左側ではB767-300が整備中.更にその奥にはB737-800がドックインしていましたが,機体の状態を確認できませんでした.
メインテナンスセンター2では,B777-200が2機,B737-800が2機ドックインしていました.
ドック内の説明の前に.JALの整備についてご紹介しておきます.
JALでは現在,以下の4つの整備に分類されています.
機種によりますが,中大型機のM整備やC整備は,メインテナンスセンター1,
メインテナンスセンター2では.A整備を中心として行っているとの事です.小型機は
メインテナンスセンター2でもC整備以上を行う事もある様です.
M整備 4~5年ごとに1度,約1か月かけて行う整備,
シートや内装を全てはずし,隅々まで調べ整備する.
塗装の塗り直しを行う場合もある.
C整備 約1年半毎に7~10日かけて行う整備.
エンジン交換や,システムなどを細かく調べ整備する.
パーツの交換も実施.
A整備 約300時間(約1か月)の飛行ごとにに6時間かけて整備.
タイヤ,ブレーキ,エンジンなどシステムに不具合がないかチェックする.
T整備 飛行間点検,
航空機が,空港に到着して次の目的地に向かうまでの間に行う整備.
では.ドックへ案内します・・
掲載写真については,全ての写真についてJALの掲載許可を得ております.
・JAL SKY MUSEUMを出て,ドックに入るとこんな光景が飛び込んできました.
整備中のB767-300(JA8266)と後方B737-800.ドックの外には
サンアークのB767-300も確認できます.

・こちらはB777-300ERのC整備,もしくはM整備の状況.機体の周りは足場が降りており,
胴体が確認できない位の状態ですね,RegNoを確認したかったのですが,
足場が組まれ隠れており確認できませんでした.

・整備中のB777-300ERのGE90-115Bエンジン,このエンジン1基でタイタニック号2隻分の出力があります.
直径3.25m,推力は329~512Kn,B777-300ERの他,GE90-94BがB777-200LRに搭載されています.

・整備中にB777-300ERのR1ドア,ドアが開き前方ギャレーが見えていますね.

・こちら,右主翼したに設置されたジャッキです.機体自体がジャッキアップされており,
バランスを取る目的で,翼の下を支えていると思われます.

・こちらは,中央翼下部の写真ですが,ジャッキが確認できますね.ダクト状の物が見えますが,
これは空調用のダクトだと思われます.

・こちら,機体の状態を示すパネルになります.ジャッキアップされ,電力が供給されており,
更に油圧が稼働している事を示します.作業者がこのパネルを確認する事で,機体状態が把握できる
様にしているとの説明でした.

・整備中のB777-300ERの全景,全景と言っても,機首側が隠れて見えないのですが,
Regno,が,JA73・・まで確認できるのですが,はっきりわかりませんでした.

・こちら,ドック内に展示してある.モデルプレーンです.

このメインテナンスセンター1では,ヘルメットの着用はありませんでした.
続いて,メインテナンスセンター2へ移動します.
メインテナンスセンター1とメインテナンスセンター2は渡り廊下でつながっています.
内部は人は勿論通れますが,上部に部品を運搬する小型のモノレールが走っているそうです.
渡り廊下から外部を撮影してみました.
・渡り廊下から撮影したC滑走路側の光景.中央の道路は,国道311号環状八号線です,

・渡り廊下から撮影したA滑走路側の光景,311号線のトンネル入り口が見えますね.
対岸は川崎の工場地帯です.

渡り廊下を渡り,メインテナンスセンター2へ到着です.ここで,1Fへ降りますが,
その前にヘルメットの着用を指示されます.ヘルメットを着用し,ドック1Fへ降ります.
台風の影響でしょうか,残念ながら大扉は閉まった状態でした.大扉が開いて入れば,
A滑走路(RWY16R)を離陸する航空機が見えるはずです.
メインテナンスセンター2のドックにはB777-200が2機,B737-800が2機ドックインしています.
手前からB777-200(JA010D),B737-800(JA234J),B737-800(JA841J),B777-200(JA8981)
B737-800ですが,両機とも,JAL EXPRESSの機体です.1機はC整備の様でした.
B777-200(JA8981)ですが,旧JAL時代にB777がスタージェットと呼ばれていた当時,
シリウスの愛称が付けられていた機体です.
・整備中のB777-200(JA010D)のテールを,メインテナンスセンター2の2Fより撮影,
丁度位置的にB777-200のテールと同じ高さの様です.
APU排気口の位置が左側にある事がわかりますね.

・整備中のB777-200(JA010D)の全景.こちらは,元JASの機体です.
JALのボーイングでのカスタマーコードは46で,B777-200であれば.B777-246ですが,このJA010Dは,B777-289です.
89はボーイングで旧JASのカスタマーコードとなります.

・整備中のB777-200(JA010D)のテール後方より撮影.

・整備中のB777-200(JA010D)の右エンジンを撮影.カウルパネルが開かれ,エンジン内部が
確認できますね.エンジン内部のファンブレードの外側にカーキ色の帯状の物が見えますが,
これは,エンジン破損時タービンミサイル発生時に,ファンブレードの破片を外部に出さない様にする保護シートです.
防弾チョッキに使われるポリアラミド繊維で作られています.

・整備中のB777-200(JA010D)の右主翼をグランドレベルから撮影してみました.主翼端には,航行灯,
アンチコリジョンライトの白,そして,スタテックディスチャージャーも確認できますね.

・整備中のB777-200(JA010D)をノーズ右斜めから撮影,ノーズコーンには,
表面に張られたライトニングアレイスター(避雷器)もはっきり確認できますね.ノーズにある.AOAセンサー,
ピトー管,アイスディテクターもはっきり確認できます.

・整備中のB777-200(JA010D)のほぼ真正面から撮影.

・こちらはアングルを変えて縦方向で撮影.

・整備中のB777-200(JA010D)のノーズ部分をクローズアップ.機体側面にある,制圧口やセンサー等の
位置がわかりますね.L1ドアの横にはONE WORLDのマークが見えますね.
ノーズギア後部に見える四角い開口部はアウトフローバルブです.機内の与圧を調整する目的があります.
奥には,交換したと思われるエンジンが置いてありますね.

・これから整備でしょうか?.それとも整備終了ストアの状態でしょうか?
B737-800(JA341J)と後方はB777-200(JA8981) B737-800のブレンテッドウイングレットが際立つアングルですね.

・ドック一番奥に駐機中のB777-200(JA8981).まだサンアークのままですね.

・整備中のB737-800(JA234J).メインテナンスセンター1で整備中のB777-300ERと比べると
大分小規模な感じがしますが.こちらも足場が組まれ,整備真っ最中と言った感じでした.

・上の写真を別アングルから,整備中のB737-800(JA234J).
機体が小さい為か,足場は天井から降りるタイプではなく.移動可能な足場で対応している様ですね.

さて,JAL SKY MUSEUMの見学レポートは如何だったでしょうか?
先ずは展示品の多さに圧巻されます,是非ご自分の目で確認する事をお勧めします.
ANAエアフレームメンテナンスセンターでも,JALと同じ工場見学をおこなっていますが,
国内で,航空機の整備を身近で見れる施設は限られていますね.
その施設が近郊にあるのは嬉しい限りです.
最近は様々な工場見学がブームな様ですが,
エアライン1社の枠を超えた,航空界全体のPR活動だと思います.
両社の工場見学も好評な様で,殆ど空きがない状態です,
それだけ,知名度が高い,ほんとに素晴らしい社会貢献だと思います.
また,機会を見つけて参加してみたいと思っています.
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Category: 航空
Comment
虹の翼 >>URL
Unknown
こんにちは。この施設は以前のJASの施設ですよね?。ドックの雰囲気もANAとは違う感じがしますが、やはり近くで見る飛行機は圧巻ですね。それに沢山の飛行機がドックインしているのですね。私も参加してみたいです。
Edit | 2013.10.11(Fri) 15:32:21
JALファン >>URL
Unknown
JA8094さん。3部作拝見させて貰いました。レポートどれも楽しく拝見しました。国内でも貴重な資料館みたいな感じですね。で,ドックの見学もできて・・。ヒコーキファンならずとも楽しめそうな場所ですね。私も行ってみたくなりました。
Edit | 2013.10.11(Fri) 18:21:16
旅途愉快 >>URL
Unknown
近くで見る飛行機はとても大きくてすごいですね。
JALフリートのほとんどがドックインしていたのではないのでしょうか。
間近でエンジンやパーツが見られるのもドック見学の醍醐味ですね。
JALフリートのほとんどがドックインしていたのではないのでしょうか。
間近でエンジンやパーツが見られるのもドック見学の醍醐味ですね。
Edit | 2013.10.11(Fri) 19:14:09
ja8094 >>URL
Unknown
虹の翼さん.こんばんは,そうですね.M1,M2とも元はJASの施設です.ANAとも,どちらも重整備が可能な施設ですが,ドック内の雰囲気は,違いがある感じがしますね.航空機は沢山ドックインしていましたよ.
Edit | 2013.10.11(Fri) 19:59:59
ja8094 >>URL
Unknown
JALファンさん.こんばんは.3部作ご覧くださりありがとうございます.やはり,文書や写真だけでは伝えきれないので,是非,見学される事をお勧めします.色々体験できるコーナーもあるので,楽しめると思いますよ.
Edit | 2013.10.11(Fri) 20:02:02
ja8094 >>URL
Unknown
旅途愉快さん.こんばんは.
そうですね.JALの殆どの機体がドックインしていた事になりますね.やはり,ドックで航空機を近くで見れるのは醍醐味ですよね.
そうですね.JALの殆どの機体がドックインしていた事になりますね.やはり,ドックで航空機を近くで見れるのは醍醐味ですよね.
Edit | 2013.10.11(Fri) 20:04:00