ANA国内線仕様のB787-8の救命無線機取り外しを実施,エチオピア機事故で自主対応
2013.07.25 Thu
ANA国内線仕様のB787-8の救命無線機取り外しを実施,エチオピア機事故で自主対応こんばんは.
先日ロンドンで,エチオピア航空のB787(ET-AOP)が駐機中に火災を起こすトラブルがありましたが,
この出火原因は,ハネウェル・インターナショナル製の航空機用救命無線機(ELT)RESCU 406 AFNが,
原因となった可能性が高いと英国航空事故調査局(AAIB)が報告書を出しましたが.
国内においては,ANAでは,この事故を受け7/19から自主点検を開始しました.
更に7/24から,B787の国内線仕様機材から航空機用救命無線機(ELT)の取り外しを終え,
手動のELTのみの運行とするとの事です.
ハネウェル・インターナショナル製のRESCU 406 AFNですが,B787-8だけではなく,
広く航空機に使われているELTです.
尚,ELTですが,国内線での装備は必須条件ではありません.
実際にANAの保有機,B747-400/D,B777-200/300,B767-300,A320・・等で,
国際線就航機を除き,ELTは装備されていません.
国際線使用機材については,国際民間航空機関(ICAO)や就航国の規定により取り外せない為,
当面はELTの点検で対応するとの事です.
ELTですが,Emergency Locator Transmitter用の略で,
飛行中の航空機が墜落した時など機体に大きなGがかかります,
するとこのアンテナを通じて航空機の位置情報を自動的に知らせる為アンテナです.
国内を飛行する航空機の位置は直ぐに分かりますが国際線機の場合は,洋上を飛行する機会があるので設置されました.
最近の新しい機種(B737NG,B777-200ER,B787-8など)では,
国内線で使用される航空機でも設置されるようになっています.
アンテナの位置は,垂直尾翼の前方に装備されています.
今回のB787のELTを手動化するとの措置は,このアンテナをは外すとの事ではなく,
無線機の自動発信を無効化するとの意味だと思われます.
参考としてB787-8とB777-200ER,そしてB747-400DのELTアンテナを撮影した写真をアップしたいと思います.
ANA機体メンテナンスセンターにて撮影し,ANA掲載許可取得済です.
JA804AのELTアンテナ 2013/05/17 ANA機体メンテナンスセンターにて撮影

JA716AのELTアンテナ 2013/05/17 ANA機体メンテナンスセンターにて撮影

JA801AのELTアンテナ 2013/03/31 ANA機体メンテナンスセンターにて撮影

JA8957のELTアンテナ JA8957はB747-400Dですが,B747-400の改造が行われ,国際線へ就航していた機体で,
その後,再びすB747-400Dに戻された機体です.この為,他のB747-400DにはないELTが装備されています.
2012/02/17 羽田空港にて撮影.

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Category: 航空