ピカチュウジャンボ.夏ダイヤに向けてコンデション調整中・・その3.
2013.07.16 Tue
ピカチュウジャンボ.夏ダイヤに向けてコンデション調整中・・その3.こんばんは.
先日(2013/07/05)にANA機体メンテナンスセンターへ行ってきました.
この日は,B767-300ER(JA616A),B787-8(JA813A),そして・・・ピカチュウジャンボ(JA8957)がドックインしてました.
今回の整備は,定時整備ではなく,夏ダイヤに向けての簡易整備の様で,
7/4にドックインし,7/6にドックアウトしました.
7/19〜8/8まで,羽田−新千歳線で一日3往復にピカチュウジャンボがアサインされていますが,
この運航に向けての整備と思われます.
実は前日の7/4にも予定入れていたのですが,都合が悪くキャンセルしました.
7/4の段階では,足場が組まれ機体を確認するのが難しかったそうです.
7/5の状態は左側の足場が外され,機体を確認する事ができました.
タイミング的に丁度良かったと思います.
今も,前回・前々回に引き続き,JA8957の整備状況の写真をアップしたいと思います.
2013/07/05 ANA機体メンテナンスセンターにて撮影.
掲載写真については,ANAの掲載許可を取得済です.
JA8957ですが,ご存じの方も多いと思いますが,ANAのB747-400Dの中でも
一寸異なった経歴を持っています.1992/7にB747-400Dとして導入されましたが,
1997/1にWingletを装着し,国際線へ進出,その後2001秋に再びWingletを外し
B747-400Dとして国内線へ再デビュー,2002年の夏ダイヤでは594席仕様となり,
2004/5から現在のピカチュウジャンボとして就航しています.
グランドレベルからみた整備中のJA8957.足場は左サイドだけなのがわかりますね.
機体の手前にカバーが掛かったエンジンとエンジンカウルが見えますが,
これは,B747-400Dの物ではなく.B777のPWエンジンの物です.
手前に見える翼はB787-8(JA813A)の右主翼です.

JA8957のテール部分のクローズアップ.垂直尾翼とラダーの形状がわかりますね.
巨大な垂直尾翼ですが,B747-400以前のいわゆる,B747クラッシックと比較すると,
形状等が若干設計変更されています.一番の違いは方向舵の動作角がB747クラッシックでは±25°に対し,
B747-400では±30°,ラダーの駆動アクチュエーターが2重から3重に,
また,外見上の違いはB747クラッシックでは装備されていたバランスウェイトが,B747-400では外されています.
テールに四角いパネル状の物が見えますが,これはAPUの吸気口です.
APUはPratt & Whitney Canada製のPW901Aで,飛行中にも起動が可能です.

JA8957の右主翼のRegNo,のマーキング.B747-400の特徴のある3重隙間フラップ(トリプル・スロッテッド・フラップ)が,
フルダウンの状態である事がわかりますね.

JA8957のバルクカーゴドアのクローズアップです.通常カーゴルームは与圧はされませんが,
このバルクカーゴルームは与圧されています.ペットなどの動物はこのバルクカーゴルームに搭載されます.

グランドレベルからみたJA8957のノーズ部分.ノーズギアカバーが全開になっているのがわかりますね.
ノーズギアは前方向に折れ収容されます.ノーズギアにはブレーキは装備されていません.
ギア収納時には高速回転しているので,当て板にタイヤを当てて回転を止めます.

グランドレベルからみたノーズカーゴルーム.L1コンテナが最大で16個収容できます.
よく見るとコンテナ位置を示す番号が書かれているのがわかります.

JA8957のノーズギアクローズアップ.ギアパネルは地上走行時・駐機時の位置になっています.
ノーズライトは4個ある事がわかると思います.航空機は直進性を優先する為,タイヤには横の溝がありません.
B747SRと異なり.B747-400DはB747-400と同じギアが採用されています.
最大離陸重量がB747-400より小さい為,離着陸が多い日本国内線でも,B747-400と同じギアで問題はないとの設計によります.
外部電源が供給されているのがわかりますね.

JA8957コクピット部分のクローズアップ.ワイパーの形状が確認できると思います.
コクピットウインドウの中心により少し右下にあるノブ状の物は.ウオッシャー液の噴出口,
その下の棒状のものは,凍結感知センサー(ICE DETECTON)です.このセンサーはHeatingされており,
飛行中は4万Hzで振動しており,飛行中にセンサーが氷結を始めると振動が減衰し,
機体が氷結を始めたのでエンジンや翼の先端等が氷結する恐れが発生するのでHeatingを開始する警告を表示します.

JA8957ノーズ上面クローズアップ.コクピットウインドウですが,コクピット前方を風防(windshield)と呼び,
左右を操縦室の窓(cockpit window)と呼ぶ様です.風防(windshield)の構造ですが,機種にもよりますが,
通常5〜6層構造で40ミリの厚みがあり一番外側は1.8kgの鳥が巡航中ぶつかっても壊れない強化ガラス製,
その内側には防氷の為のヒーターが埋め込まれており,ビニール層⇒ストレッチアクリル⇒ビニール層⇒ストレッチアクリル,
機種によっては一番内側にもう1枚の保護ガラスをはめこんである場合もある様です.
ちなみにB747の場合ですが,左右6枚の窓がありますが,中央から左右に向けそれぞれNo.1,No.2,No.3と呼ばれます.
No1の風防(windshield)は5層構造で,No2,3のcockpit windowについては,
3層構造でストレッチ・アクリル層2枚とビニール層1枚で構成されています.

JA8957ノーズ真正面下部からの撮影,巨大なノーズが特徴的ですね.ノーズレドームをよく見ると
表面には被雷に備える ライトニングアレスター(避雷器)がはっきり確認できると思います.
中央の黒い四角に見える部分はカメラ窓です.離着陸時など,外部の映像を機内モニターに写し出します.

JA8957ノーズ左斜めからの撮影.1階前方席プレミアムクラスの天井照明が灯されていますね.
胴体下部のコネクターから外部電源による電力供給が行われています.

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Category: 航空