ANA機体メンテナンスセンターへ行って来ました.今回はB747-400D(JA8960)の整備光景です.
2013.06.19 Wed
ANA機体メンテナンスセンターへ行って来ました.今回はB747-400D(JA8960)の整備光景です.こんばんは.
先日ANA機体メンテナンスセンターに行って来ました.
その時の写真をアップしたいと思います.
この日は,新第一号格納庫(東京新第一号格納庫)のみの見学ルートでしたが,
B777-200(JA709A),B777-300(JA757A),Q300(JA804K),
そしてB747-400D(JA8960)の4機がドックインしていました.
本当は退役が予定しているJA8965が,前々日再びドックインしたとの事で,
もしかして,ドック内でJA8965を見れるかもしれないと期待していたのですが,
前日の6/13にドックアウトして,羽田空港の東側整備地区604スポットに駐機していました.
各機体の整備中の光景を撮影したのですが,
先ず今回は,B747-400D(JA8960)の整備光景(C整備と思われます)に,
簡単な説明を加えた写真をアップしたいと思います.
今回は,整備の関係上,機体の近くまで行けなかったのが残念ですが,
残り少なくなったB747-400Dの整備光景を見れる機会も,
段々と少なくなってきましたが,今回整備作業を見られたのはラッキーでした.
2013/06/14 ANA機体メンテナンスセンターにて撮影.
掲載写真はANAの掲載許可を取得しています.
クリックすると大きくなります.
ANA機体メンテナンスセンターの3Fから見たJA8960の全景,足場が組まれ,胴体が識別しにくい位ですね.
手前の見学者と比較して如何にB747が大きいかわかると思います.

こちらは,同じくANA機体メンテナンスセンター3Fから見たJA8960の前方部分のクロースアップです.
エンジンカウルが開かれ.主翼前方のスラットがダウン.スポイラーも動作位置となっていますね.

こちらは,フラップ(3重隙間フラップ(トリプル・スロッテッド・フラップ))の,
インポートフラップ(左側)とアウトポートフラップ(右側)フルダウンの状態です.
インポートフラップ上部のスポイラーは動作位置になっていますね.
インポートフラップ(左側)とアウトポートフラップ(右側)間のフラッペロンの先端にチェッカーマークがありますが,
普段空港では見ないので,整備上の視認性を高めるための措置と思われます.
フラップはすべてグレーでなく,白線が引かれていますね.

こちら,アウトポートフラップとスポイラーの動作時の写真です.スポイラー内部の配管の形状など
確認できると思います.B747は油圧で作動させる為の油圧配管とスポイラー駆動用のアクチュエーターも確認できます.
このアングルからだと,トリプル・スロッテッド・フラップの隙間から地表が見えますね.
誤動作防止・視認性の為.スポイラーのアクチュエーターには赤いフラッグが刺してありますね.
尚,B747-400では油圧や電気の系統は4重の冗長性を持たせた設計となっています.

こちら,JA8960のテールの様子.流石に全高19.4mもの高さを持つ垂直尾翼ですね.
垂直尾翼の大きさも他機種とは桁が違いますね.整備の足場には,上へ上る階段も見えますね.

こちらは,JA8960のテール部分の真正面からのアングルです.APUの排気口が閉じられ,
フラッグにより視認性を高めているのがわかります.整備中は,機体表面のセンサーや排気口などの穴は全て閉じられます.
穴への異物混入防止がの目的です.
流石にB747ですね.垂直尾翼の厚みも,左側に居る整備士と比べ,凄い厚みがありますね.

JA8960のNo4エンジンを後部から撮影したものです.3段のエンジンカウルが開いていますね.
エンジン中央に見える棒状の物は.エンジンと主翼を繋げるもので,これがないとエンジンの重みで,
エンジンが前方にお辞儀をしてしまいます.
現在の多く旅客機は2基のエンジンを備えるのに対し,B747の4基のエンジンを備える事は,
エンジン故障による飛行不能の可能性が極めて低いと言えます.ちなみに,4基中3基のエンジンが停止しても,
1基のエンジンだけで飛行を続けることが可能です.
また,各エンジンより油圧を取り出すことにより,4系統の独立した油圧システムを実現しています.
この点で,双発機より4発機の方が安全性・信頼性が高いとも言えますね.

こちら,グランドから見たバルクカーゴルームです.内部の状態が少しですがわかると思います.
このカーゴルームはキャビン同様に与圧されており,ペットなど生き物はこちらに入れて運ばれます.
カーゴルームの四隅にはスキンによるパッチ処理が確認できますね.

グランドレベルからみたJA8960のNo3エンジン.GE製 CF6-80C2B1Fです.推力は 26,310 kg
以前は,鳥の吸い込み防止として,鳥の目と呼ばれるマーキングがされていましたが,
(B787では,エンジンスピナーのなるとの様な渦状のマーキングです.)余り効果がないとの事で廃止された様です.

グランドレベルからみた,JA8960の右主翼の地上旋回灯です.片方に2基ありますが,こちらは外側(翼端側)です.
参考まで,B787の地上旋回灯はLEDが3基ですが,B747-400Dは従来型ライト1基で構成されています.

こちら,JA8960のノーズギアです.後方に整備士が2名居るのですが,隠れてわかりませんね.
ノーズギアボックスパネルの”960”のフォントですが,これは旧タイプのフォントで,
新タイプ(B787,B737NG等)とは書式が異なっています.空港等で是非意識して見てみて下さい.

こちらJA8960を正面から左主翼を撮影,スラットがダウン状態なのがわかりますが,
実際は胴体側の1枚をクルーガーフラップでと呼び,外側2枚をバリアブルキャンバーフラップと呼ばれます.
注意して頂きたいのは,バリアブルキャンバーフラップ(右から2枚)が”白”なのに対し,
一番胴体寄りのクルーガーフラップは白ではなく”グレー”に塗ってある点に注意です.
理由はわかりませんが,B747クラッシックでも同じ塗り分けとなっています.
一番胴体側のスラットが”グレー”でなく”銀”の機体もある様です.

こちら,グランドレベルからみたJA8960の全景.足場で胴体が確認できない位ですね.

で,肝心のJA8965はこんな感じで羽田空港東側整備地区602スポットに駐機していました.
離日も近いと思われますが,いつのなるのでしょうね.暫く目が離せませんね.
羽田空港東側整備地区604スポットに駐機中のJA8965.604スポット正面より撮影.

羽田空港G-TWY脇道路から撮影したJA8965.

羽田空港T2南側ピア展望台から撮影したJA8965.この時間になると少しガスってきました.

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Category: 航空
Comment
B4 >>URL
Unknown
おはようございます。朝から電車が止まって、京成に乗っているので、このまま羽田に行きたいです。
このフォント気になってました。いつくらいまでがこちらなんでしょうね。
明日は久々の747。どの機材がくるか楽しみです
8965が見れればと思います。
このフォント気になってました。いつくらいまでがこちらなんでしょうね。
明日は久々の747。どの機材がくるか楽しみです
8965が見れればと思います。
Edit | 2013.06.20(Thu) 09:04:09
ja8094 >>URL
Unknown
B4さん.こんばんは.本日はB4D搭乗でしたね,生憎の雨でしたが,如何でしたか?.JA8965はまだドックインしたままです.フォントの方はB767も同じフォントですね.但し古いRegNoの機体だけかもしれません.
Edit | 2013.06.21(Fri) 18:27:21