ipadがANAを変える!ANAのECO推進の紹介・・(日経新聞記事より)
2013.06.05 Wed
ipadがANAを変える!ANAのECO推進の紹介・・(日経新聞記事より)こんばんは.
本日の日経新聞にこんな記事が・・
ANAによるECO推進の紹介です.
ANAは航空機燃料の効率使用を進めている.二酸化炭素(CO2)の排出削減のみならず,
燃料関連費だけで年間約3000億円のコストがかかるだけに経営の最重要課題でもある.
4月からパイロット約2500人にipadを配布,燃費改善につなげているという.
パイロットにiPadを導入したきっかけは?
4年ほど前から,パイロットが機内外で天候や飛行ルートといった運航情報を手軽に入手できる手段を検討してきた.
空港施設内にあるオペレーションルームに出向かなくても,
最新情報をいつでも入手できる環境を整えることで,揺れの少ないルートなどが選択でき,
運航品質を向上できると想定した.長時間使用でき,
かつ国交省からも使用認可が下りたiPadは現場の業務改善に継続的に使用できる見通しが立ち,
採用を決めた.
iPadが燃費改善にどうつながるのか.
2つ方法がある.一つは,使用する燃費の予測精度が向上する事.
通常,機体重量を軽くするため燃料は満タンにせず,必要な都度,空港で補給している.
1機あたり国内線で1日3〜4便運航するが,従来はその日の初便の出発前に,
同日に飛ぶ便の燃料をどのタイミングでどれだけ補給するかを決めていた.
しかし,iPad導入で最新の搭乗者数や貨物搭載量を把握することが可能になり,
搭載すべき燃料をかなり正確に割り出せるようになった.
従来はどうしても燃料搭載量を多めに見積もる傾向があったが,iPadで適正化を進めている.
もう一つは,パイロットが機内に搭載するマニュアルの電子化効果だ.
マニュアルはパイロット1人あたり約10Kgある.予備も含めると機内に持ち込むマニュアルの重さは40kgに達する.
重量を軽くすれば燃料削減が見込める.年間数千ページにもおよぶマニュアルに使用する紙の節約にもつながり,
環境面でも効果が見込める.
iPad導入の効果はどのくらいあるのか.
燃費の改善や紙の削減費も含めて年間でざっと10億円の費用削減を見込んでいる.
4月の本格導入の効果を見極めて,運航面での新たな燃料削減の目標を設定したい.
ANAグループとしては,2020年度に05年度比でCO2を約2割削減する目標を掲げており,
実現に向けてiPadをより有効に活用していきたい.
燃料の高止まりに円安も加わり,14年3月期には燃料関連費だけで,465億円の営業減益要因になる.
iPad導入の効果だけでは物足りない.
パイロットでもコスト意識は重要な評価ポイントで,低減に向け様々な取り組みを実施している.
パイロット自らの手で作成した『ECO Flightのすすめ』という省エネ運航のノウハウを集約した冊子を配布し,
項目ごとに独自に達成度をチェックする仕組みを取り入れている.
例えば,着陸時に滑走路で速度を落とすために逆噴射装置を作動させる走法がある.
しかし,エンジンの推力を上げるため燃費にはマイナスで,できるだけエンジンをアイドル状態で運用し,
燃料使用を少しでも減らせる操縦を推奨している.その他にもエンジンを起動させるタイミングを遅らせるなど,
複数の省エネ操縦を継続的に実施すれば相当な効果があるとみている.
航空会社にとって燃費対策は切実だ.各社はあの手この手で節約策を練っているがANAはiPadを全面的に活用する.
国内ではスターフライヤーでiPadの導入事例があるものの,
活用規模ではANAが上回るだけに,その効果には同業他社も関心を寄せている.
ANAは国内・国際線計で1日約1000便飛ばしており,
1便あたりの削減量は小さくても積み重なれば相当の効果があるとみている.
航空機の燃料節減は環境負荷低減に直結するため,iPadは日本の空の浄化にも一役買いそうだ.
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Category: 航空