エアバス攻勢に,揺らぐボーイング王国??

2013.05.22 Wed

エアバス攻勢に,揺らぐボーイング王国??

こんばんは,
以前このブログで,ANAJALに対し,エアバスA350で売り込み攻勢をかけているとの記事アップしましたが,
http://ja8094.jp/blog-entry-337.html
今日の日経ニュースにこんな記事が・・

ボーイングジム・マックナーニCEOが5/8から3日間の日程で来日した.
来日の目的は,運航再開が決まったB787の安全性について,
世界で最も多く導入する日本で説明するのが目的だったが,
隠れた理由がもう一つあった.それは・・
日本の航空会社への納入を虎視眈々と狙う欧州航空機製造大手エアバスのけん制との事.

ミスター・イナモリに会えないか・・ボーイングマックナーニCEOの来日に合わせて,
JAL稲盛和夫名誉会長との面会の可能性を探っていた.
結局,スケジュールの調整がつかず会談は実現しなかったが,
3月末にJAL取締役を退任した後も首脳陣の助言役として影響力を持つ稲盛氏へ接近しようとしたのはなぜか?.

昨年12月,エアバスファブリス・ブレジエCEOが来日,稲盛氏と面会した.
これをきっかけにJALA350の導入に向けて本格的な検討を開始.ボーイングはその動きに神経をとがらせた.
日本の空は「ボーイング王国」といっても過言ではない.JALが運航する166機(リージョナル機を除く)は,
すべてボーイング製ANAも約9割ボーイング製
エアバスボーイングのお膝元である米国ですら3割のシェアを持つにもかかわらず,日本では約1割にとどまる

稲盛氏はJAL再建の過程でボーイング依存度の高さを疑問視していた.
京セラを有力メーカーに育てた同氏にしてみれば,複数購買で調達コストを引き下げるのは常識.
それは航空会社でも同じと考えたからだ.
エアバスにはもう一つの追い風が吹いている.JALは現在,350〜500人が乗れる,
大型機B777型機46機保有する.保有年数の平均は8〜9年だが,中には15年を超える機材もある.
燃費性能などを考慮すると2〜3年内に本格的な退役が始まる.

ボーイングによるB777型機の後継機納入開始は早くて19年.対するA35014年にも納入が可能.
エアバスには「日本市場を開拓するチャンスが訪れた」と映る.

エアバスの攻勢は果敢.1/16相次ぐバッテリートラブルを受け米連邦航空局(FAA)は,
世界で飛ぶB787の運航停止を命じた.エアバスはすかさずA350へのリチウムイオン電池の搭載中止を発表し,
安全性を強調した.

3/28にはブレジエCEO安倍首相を訪問.
面会の名目はブレジエ氏自身が共同議長を務める「日欧ビジネス・ラウンドテーブル」の表敬挨拶だが,
別れ際にこう言うことを忘れなかった.「エアバスは日本企業との取引を活性化していきます」
B787には三菱重工業,川崎重工業,富士重工業の3社で機体構造物の35%を担当.
主翼や胴体に採用している炭素繊維と樹脂の複合材は東レが供給する.
ブレジエCEOの発言はB787生産の「日米連合」にくさびを打ち込んだようにも見える.
部材メーカー幹部は「今後はエアバスの動きも考慮しなければならない」と語る.

微妙な空気の変化を察知したのか,ボーイングマックナーニCEOは来日中に日本経済新聞の取材で,
日本メーカーからの調達額を年間40億ドルから同55億ドルに増やすと発言.
取引先や政府関係者との面会でも盛んに「メード・ウィズ・ジャパン」を強調した.

エアバス製の航空機を購入するとなれば,専用の整備体制を構築したり,パイロットを養成したりする必要性が生じる.
半面,そうした環境が整えば航空会社は中長期的にエアバス機を購入して初期投資を回収することになる.

6月にはフランスのオランド大統領が来日,エアバス機の売り込みをかけてくることは確実視されている.
日米関係を背景にボーイング偏重が続いてきた日本の航空機市場は大きく変わるのか.
水面下の攻防は激しさを増しているとの内容.

エアバスも必死なら,それを阻止せんとするボーイングも必死な構図ですね.
特にエアバスは納品機数こそボーイングを抜く年もありますが,
ワイドボディーの大型機については,溝をあけられているのが事実なんので,
日本のエアラインがA350を採用するとなると,世界規模で構図が変わる可能性もありますね.
日本市場ので争いが,天王山かもしれませんね.



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mitaka >>URL

Unknown

はじめまして。素晴らしいブログですね。
欧州の新聞経済面を読む機会を持っています。
実際はエアバスの攻勢というよりも、追い詰められたエアバスの反撃という印象を持っています。エアバスは本拠地の欧州の不景気に苦しんでいます。昨年から経営陣が欧州の新聞で対談に登場し、アジアと北米に営業の中心を向けると語っていました。特にアラバマ州に作るエアバスの新工場に大きな期待をかけています。この工場が本格的に稼動すると米国にあるエンジンメーカーとの協同が容易になり、A320の製造コストをさらに下げることが可能になると語っていました。営業面でも米国製エアバス機が登場するので、従来のように米国通商代表部を利用してボーイングが航空機を売り込むことが難しくなると思われます。
 ブレジエCEOはエアバスに来る前に仏原子力産業に関係していた人物です。安部総理が重視している原発輸出、とりわけトルコの原発建設においても頼りになる経済人であると言えるでしょう。

Edit | 2013.05.23(Thu) 16:01:28

ja8094 >>URL

Unknown

mitakaさん.こんばんは.どうもはじめまして.コメントありがとうございます.
なるほど,欧州視点でみると,攻勢と言うより反撃って印象なんですね.エアバスも内情は苦しいって所でしょうか?.でもアラバマに新工場とは凄いですよね.確かにアメリカ製エンジンの調達も楽になるし,
納期短縮も実現できるでしょうね.ボーイングとしては,アメリカ製エアバスなんて考えたくもないでしょうね.当然,エアバス機生産にはアメリカの雇用が生まれるので,アメリカ通商代表部がボーイングだけ売り込みするのも困難でしょうね.いくら設計に優れた優秀な航空機でもやはり売れてなんぼの世界ですし,今後の両社の動きが気になりますね.
日本ばかりクローズアップされていますが,もう一つのボーイング王国と言われるイスラエルの状況はどうなんでしょうね.こちらは機数こそ日本に及ばないですが,全てのフリートがボーイング機ですしね.ブレジエCEOは仏の原子力産業に関係した人物なんですね,こちらは原発輸出との関係,そこで,変な動きにならないと良いですが,日本のエアラインは政治抜きでフェアにチョイスして欲しいですね.

Edit | 2013.05.23(Thu) 20:38:54

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BOEING 747の大ファン.ANAGrの機材を中心に,空港で撮影した機体や,機体整備工場で整備中の機体のトリトンブルーの機体達の紹介に加え,航空関係全般のお話や,様々な情報,その他趣味の話なども掲載してまいります.どうぞ宜しくお願い致します.

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