B787 飛べない機長,資格更新できず・・・.
2013.02.23 Sat
B787 飛べない機長,資格更新できず・・・.こんにちは.
B787の運行停止から,早いものでひと月経過しましたが,ここにきて,人的リスクの問題が発生しそうです.
ロイターによりますと.
ANAとJALはB787の運航停止の長期化に備えて対応策を水面下で検討しているが,
4月の運航再開観測が浮上するなど事態が急展開する可能性もあり,
思い切った戦略変更に踏み切れずにいるとの内容.
両社で総勢約350人いるB787のパイロットは空を飛べない状態が続いており,
先行き不透明な現状に戸惑いを隠せない.一部の機長はその資格を失う恐れも出てきたとの事.
あるパイロットは,”最初の2週間はB787が夢に出てきた”,休暇で2週間休んだことはあったが,
操縦かんを1カ月も握らなかったのはパイロット人生で今回が初めて,
普段は休み,起床・就寝時間も不規則で,ほとんどの時間が空の上.
今は運航再開に備え,健康維持と操縦方法の自主学習に勤しむ毎日と言う.
そんな機長が心配しているのは機長資格の失効.資格を維持するには,
国と会社が行う認定審査を年1回受けることが義務付けられている.
審査はフライトシミュレータでの技能審査と運航中に知識・技能を確認する路線審査があるが,
運航停止のままでは路線審査ができない.
例えば,昨年2月に審査を受けた機長は今年2月に再び審査を受ける必要がある.
両社のパイロットによると,JALでは今月から約10人ずつ,ANAでは今月は3人程度,
3月以降は約10人ずつ機長資格が失効する.運航停止が長引けば,資格を失う機長が増えていき,
運航が再開されても,試験官が一度に何人も審査できないため,再取得には時間がかかる.
今度は,飛べる機体はあるのに,飛ばせる人が居ない状態ですね.
ANAは最多の17機を保有しており,訓練中も含めたB787パイロット約200人のうち,
機長は約130人.7機を持つJALは約150人中,約80人が機長だ.
各自がシミュレータによる訓練や手順見直しなどの学習を行っているが,
長い間フライトから離れると,やっぱり腕や感覚は落ちると言う.
今回の事態を受けて,国土交通省は現在どう対応するか検討している.航空事業安全室長は,
どのように機長の能力を維持するかが課題.その中で考えていくべき問題だとし,
運航再開時にどう安全に早くオペレーションを元通りに戻すかも課題であり,機長認定はそのうちの1つと話す.
B787のパイロットを他の機種に移すことも容易ではないと言う.
操縦する機種ごとに資格が異なり,その都度,審査を受け直す必要がある.
だが,すでに年間の訓練スケジュールが決まっており,
急に活躍の場を失った大量のB787パイロットを審査するために,
別機種のシミュレータを使う枠はほとんどないと言う.
シミュレータも1機数十億円と高額で簡単に増やせない.
仮に購入しても,実機と同じ性能が求められるため国交省の認可が必要で,
これにも時間がかかる.すべて「安全」のための制度だ.
事実,ANAもJALもB787パイロットを他の機種へ移すことを具体策としてまだ打ち出していない.
両社ともB787を戦略の中心としてきた事が,ANAで17機,JALで7機のB787の数に対し,
両社で総勢約350名の運航要員がいる事でよくわかりますね.
正直なところ,そんなに数が多いんだなと思いました.
今後もB787の運航停止が長期化すれば,運航乗員の面での問題も顕著化しそうですね.
早い時期に問題解決して,運航再開にならないと.今度は飛べる飛行機はあるけど,それを飛ばす人が居ない状態となり.
運航の正常化は長引く可能性がありますね.
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Category: 航空