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林修のニッポンドリル,”誰も教えてくれない成田空港&羽田空港スペシャル”を見た感想.

2020.10.15 Thu

林修のニッポンドリル,”誰も教えてくれない成田空港&羽田空港スペシャル”を見た感想.

こんばんは.
10月14日にフジテレビ系列で放送された,林修のニッポンドリル
今回のテーマは,誰も教えてくれない成田空港&羽田空港スペシャルとのテーマで,
プライベートジェットへの搭乗や,羽田空港JALファーストクラスラウンジ
ジェットスターCA業務ハンドリング業務,訓練施設の紹介や,
成田空港税関の舞台ウラの紹介等放送されましたね.
航空業界が苦境の中,こういう番組を放送して貰えるのは,とても嬉しい事ですね.
私も,楽しみに視聴しました.

林修のニッポンドリル番組HP
https://www.fujitv.co.jp/nippondrill/

収録時間180時間との事で,
普段我々が見れない箇所など見れて興味深かったと思います.
全般的に,良く仕上がった内容だと思いましたが,
そうなんですが,説明や解説について・・・???と思う箇所があり,
すんなり入ってこなかった箇所がありましたので,
補足しておきたいと思います.

先ず,ジェットスター(LCC)が安い理由として.
CAのブリーフィング,
ジェットスタージャパン的には,キャビンクルー:CCですね.
(出発前の打ち合わせ)が8分厳守との説明.
つまり,他社より短い事で,その他のコスト低減の派生で,
全体としてコスト短縮し,その結果として安くなると言いたいのでしょうね.
その前に,そもそも,LCC自体がなぜ安いかを,最初の段階で,
もっと説明して欲しいと思いました.
それとも,LCCは安いは知名度があるけど,
LCCの中でも,ジェットスタージャパンは,
さらに安いと言いたかったのかなとも・・?

以下が主なLCCFSAより安い理由ですが,利用者向けに
LCCメリットもですが,デメリットも説明して欲しかったですね.
 ・同一機材による,運航コスト,整備コストの低減
(これはLCCだけとは言えませんが)
 ・FSAと比較し同一機種でも座席数が多い
 ・機内サービス,空港サービスの簡素化
 ・無料サービスの範囲縮小や廃止
 ・1機当たりの飛行回数の増加
 ・特定の空港の利用(主要空港ではない)
 ・採算の見合う路線のみ

参考:LCCLow-cost carrier:格安航空会社)に対し,従来型の航空会社を,
    FSCFull Service Carrier),または,Legacy Carrierと呼びます.

番組開始,約40分頃,ジェットスターの運賃の説明がありましたが,
成田-那覇間の航空運賃2019年1月時点で,
他社約38,469円~ジェットスター約5,540円~
とテロップで説明がありましたが,余りにも運賃の比較時期が古いですね.
また,比較するのであれば,番組で放送された,
成田-新千歳間で行うべきかなとも思いました.
LCCの運賃は安いを強調したかったのでしょうね.
また,FSAでも,運賃が様々あるので,同一日で比較して欲しいですね.
因みに,切りが良い所で,成田ー那覇間の,
2021/01/01片道の最安値を調べてると,
ANAスーパーバリューANA2159便)で10,470円
ピーチMM507便)が9,470円ジェットスターGK307便)が9,300円の運賃です.
LCCが,FSAと比較し,正規運賃が安いという説明なら納得できますが,
一概にLCCが安いとは言い切れないと思います.
その理由ですが,LCCの場合,手荷物の超過分の費用など,
場合によってはFSAより運賃が高くなるケースもあり得ますね.
しかも,荷物預かり料金は,国内線ではANAJAL20kg(普通席利用)まで無料ですが,
ジェットスターと言うか,LCCの場合は,
預けた時点で有料ですね.

番組開始55分後頃の説明で,
キャビンクルーが機内清掃するとの紹介がありましたが,
これは,他社のCAが行わない作業としてとの説明でしたが,
他社では,J-AIRが,機内清掃はCAが担当していますね.

次に,番組開始59分頃の,
ジェットスターでの手荷物の運搬流れの説明ですが,
最初,説明を聞いてて,理解困難でした(笑)
一般航空会社では,コンテナに荷物を入れて飛行機迄運び,
その後は,ベルトローダーで荷物を1一つずつ積み込むとの説明がありましたが,
この説明では,通常の貨物室への搬入ではなく,
バルクカーゴルームへの搬入の説明では誤解を受けますね.
私も最初は,あれ?って思いました.

LCCは,機体重量を軽くする事から,機体の貨物室へも,
コンテナでなく,ばら積みを行うLCCが多いですが,
ジェットスターでは他のLCCと比べ,荷物はコンテナに積載して,
飛行機へ搭載しているという事を言いたかったのかなと,
LCCでは,ジェットスタージャパンだけと担当者の説明はありましたが,)
一般の航空会社他社さん,との説明が,この説明が混乱しますね.
よーく説明を聞いて,他社との比較でなく,他のLCCと比較してなんだなと理解できましたが,
中々一般の方が理解するのは,ハードル高そうという感じがしました.

解説でも,使用機材一機種だから,
使用するコンテナも一種類なので,扱いやすく効率がいい?=安くなる
この説明では,ちょっと納得できる説明ではないと思いました..
逆を言うと,使用機材複数の場合,コンテナの種類が多くなるので,
効率的でない=高いとも取れますね.

A320が搭載可能なコンテナですが,
LD-3-46/-46Wコンテナで,大型機用のLD-3コンテナと同じ幅で,
単通路機用に高さを低くした設計ですが,
このLD-3-46/-46Wコンテナですが,A320だけではなく,
ANAの例では,B6B7B8A321A380にも搭載できます.
なので,一概に1機種だけなので,効率がいいとは言い切れないと思います.

参考まで,ANAの場合ですが,LD-3-46WFコンテナ本体だけで,
125kg135kgあるので,
A320の場合,コンテナ7個搭載できるので,
コンテナ本体の重量だけで,850kg945kgとなります.
尚,コンテナの自重を含む総重量の制限は1,134kgです.

コンテナの仕様と機材への搭載数については,
ANAカーゴの例ですが,以下リンクに詳細表示されておりますので,
ご紹介します.
https://www.anacargo.jp/ja/dom/specification/

番組開始,1時間15分頃,
モックアップでの緊急脱出訓練の映像がありましたが,
この中で,90秒ルールの説明がありましが,
緊急脱出時90秒以内に全員を機外に出す.ここまでは正解ですが,
解説で,ジェットスターの機体は180人乗りで4つの非常口があるので,
一つの非常口から90秒以内に45人を脱出させるとの解説でしたが,
少し説明不足な点がありましたね.
A320なので,ドアは左右4か所非常口も左右4か所ありますが,
ドアも含め非常口は合計8か所となりますが,
90秒ルールですが,FAAアメリカ連邦航空局)の定めた安全基準の一つで,
事故発生から90秒以内に片側のドア(非常口を含む)で,
乗客・乗員全員を脱出させなければならないという基準で,
現在世界基準になっています.
航空会社での運用以外に,航空機メーカーとしても,設計の基準とされていますね.
なので,番組で4か所との解説ではではちょっと説明不足ですね.
まあ,実際の所,片側だけで90秒以内に脱出と言うケースも希とは思いますが,
一般旅客では,通常出入りするドアと,
非常口を区別できない方もいらっしゃるのではと思います.
ここは,離陸前安全の手順をしっかり聞いて欲しいですね
その点も番組の開設で,説明・フォロー頂きたかったなと,思いました.

一寸,細かな補足になってしまいましたが,
特に,90秒ルールについては,安全・生命にかかわる大事な事なので,
ルールを一般の方にも,広く正しく理解頂く必要があり,
正確な情報を伝えるのは大事なので補足させて頂きました.


コラム執筆はじめました
https://latte.la/column/columnist/129314
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