747-400と747-8の違い(フラップ編)

2016.06.20 Mon

747-400と747-8の違い(フラップ編)

こんばんは.
久しぶりに747のお話です.
今回は,747-400747-8高揚力装置であるフラップの違いについてのお話です.
747-400/F747-8I/Fとも旅客型の747-400747-8I羽田空港で,
貨物型(フレイター)の747-400F747-8F成田空港で定期便で目にする事も多いと思いますが,
747-8Iについては,ルフトハンザ航空が,羽田-フランクフルト線に投入しており,
唯一国内では羽田空港でのみ見れる機体なので貴重ですね.たまに成田空港にも飛来する様ですが.

さて,本題です.
747-400747-8の違い,そのフォルムは似たものがありますが,
全長,主翼の形状,ウイングレット,エンジンなど細部に違いがありますね.
で,747-400から大きく変わった構造があります.
それが,今回のお話のテーマであるフラップの構造です.
747フラップですが,-400-8とも胴体側(内側),先端側(外側)の2か所に装備されています.
では,フラップの何が違うのかと言うと,構造,具体的にはフラップ版枚数が異なります.
-400では(-400以前の747クラッシックも含む)では,
胴体側,先端側とも3枚フラップ板が使われていますが,
-8では,胴体側が2枚,先端側が1枚フラップ板となっています.
先ず,-4003枚フラップですが,トリプル・スロッテッド・フラップ(triple-slotted flap)と呼ばれます.
スロッテッド(slotted)の意味ですが,と言う意味です.フラップ板フラップ板隙間と思って頂ければよいと
思います.-400フラップ板3枚なので,3か所の隙間がありますね.
なので,トリプル・スロッテッド・フラップと呼ばれます.
一方-8ですが,先ず,胴体側が2枚なので,ダブル・スロッテッド・フラップ(double-slotted flap)
先端側は1枚なので,シングル・スロッテッド・フラップ(single-slotted flap)と呼ばれます.

基本的に-8-400の設計思想を引き継いでおり,コクピットもほぼ共通の仕様となっています.
では,何故,フラップの構造が変更になったかの理由ですが,
先ず,747の設計が開発当初より経過しており,近年の空力設計の進歩があるとされます.
特に787を見ると787より先行の機種(767,777等)とは主翼の構造が大きく変わっているを皆さんもご存じだと思います.
-8の主翼ですが,787の開発から派生した物で,形状も-8787では似ていますね.
ですが,-400から-8の主翼設計は一新されています.
制御も747では初めてフライバイワイヤーが採用されており,
主翼構造,制御システムの設計見直し,複合材の採用により-400と比べ635kg軽量化されています.
フラップ複合材の割合は70%との事です.
尚,参考情報ですが,尾翼(水平・垂直尾翼)については,-400と同じ物が採用されています.

さて・・改めて...747開発同時,何故,フラップが3枚板だったのか・・ですが,
3枚のフラップ板を,それぞれ,フォアミッドアウトと呼びますが,
そのフラップ板フラップ板の隙間を空気が流れますが,
各フラップ板上部では空気の流れが乖離しやすくなるので,
空気の流れが乖離しない様に空気の流れを一定方向とする必要があり,
747開発当時の設計では,この空気の流れの乖離の解消としてフラップ板3枚必要であったとされます.
その後,空力設計の進歩で,2枚でも同等の効果がある事が判り,
また.メンテナンス性の向上と言う利点もあり,-8では,3枚ではなく,胴体側2枚先端側1枚でも,
-400と同等の性能を出せる為,採用されたの事です.

ちょっと話が長くなったので,写真で-400-8フラップの違いを紹介します.

・離陸に向けタキシング中の-400JA8966)を撮影,フラップは胴体側,先端側とも3重隙間式(3枚)である事がわかります.



・整備中の747-400JA8962)右主翼.胴体側,先端側ともフルダウンの状態なので,フラップ板の枚数が3枚板なのが良くわかりますね.
IMG_1596.jpg


・離陸に向けタキシング中の747-8I,フラップは胴体側が二重隙間式(2枚),先端側が単隙間式(1枚)であるのが判ると思います.
DSC_4124a.jpg

今回は,フラップのお話でしたが,如何だったでしょうか?.
最近は,なかなか747を見れる機会も少なくなってきているので,
是非,空港で見かけたらウオッチしてみてください.
次回は,フラップと同じ高揚力装置である,
主翼縁に装備されている,クルーガーフラップ,バリアブルチャンバーフラップについてのお話を予定しています.


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Re: No title

アニメ版両津勘吉さん.

こんにちは.そうです,747のリプル・スロッテッド・フラップは727の技術を採用したものですね.当時の空力設計ではそれがベストだったとの事でしょうね.昨今は 技術の進歩によりフラップ板の枚数少なくて必要な揚力をかせげるって事なんでしょうね.ブログ拝見しましたっよ.勝手ながらリンクをはらせて頂きました.VC-10の総2階建も面白いですが・・L10の内容も和え言えない話しではないかと..面白く拝見しました.今後とも宜しくお願い致します!.

Edit | 2016.06.27(Mon) 17:08:43

アニメ版両津勘吉 >>URL

No title

JA8094さん、こんばんは(*^_^*)

同じくA380も単純フラップになっていますね。
747のトリプル・スロッテッド・フラップは三発リアジェットのB727から引き続き採用されたそうです!
しかし747よりさらに巨大なA380が単純フラップなのは意外でしたね。
まあそれより前に、あんな超巨体が軽々と空に舞い上がる事自体が不思議です(苦笑)

余談ですが、かつてイギリスのビッカース社が4発リアジェットVC-10の総2階建てを密かに計画していたそうです。
僕のブログにも個人の妄想で派生型を載せてありますので、宜しければ覗いてみてください!

http://blogs.yahoo.co.jp/sleepultra

Edit | 2016.06.26(Sun) 23:22:52

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