富山空港の利用者数減少・・日経新聞の記事・・でも分析に疑問..
2015.05.21 Thu
富山空港の利用者数減少・・日経新聞の記事・・でも分析に疑問..こんばんは,
5/21の日経新聞の地方経済面の北陸の記事で,
富山空港(羽田-富山線)の利用者数が前年度比で38.7%減少したと富山県が発表した.
で,その減少の理由として,ANAが機材を小型化して供給座席数が減った事が主因と書かれていました.
最初に,この記事を見て・・え?.っと思ったのですが,
皆さん如何お考えですか?.
私は,機材が小型化して座席供給数が減り,利用者が減ったは誤った見解だと思います.
原因は別にあると推測します.
そこで,簡単ですが,シュミレーションしてみました.
対象は北陸新幹線開業の3/14~5/15の63日間で,前年度との比較です.
前年同期間中は空路利用者は,142,698名,今期は87,533名との事です.
同じく同期間中の昨年は機材が767-300で6往復,
今期は737-800が5往復,A320が1往復,
座席供給数は昨年が単純計算ですが,前年期間中は204,120席,今期は125,496席となり,
供給座席数と利用者数からL/Fを算出すると
L/Fは前期が69.7%,今期が69.9%となり,L/Fはほとんど変りません.
日経新聞の言う,機材が小型化して座席供給数が減り,利用者数が下がったですが,
仮に機材を小型化せず,昨年と同じ767-300で運航した場合のL/Fは,42.8%と大きく悪化します.
この事から,機材を小型化して供給座席が減り・・利用者が下がったとするのは,誤りなのがわかると思います.
767-300で運航を続けた場合,L/Fが60%を下回る計算となるので,コスト的に座席供給数過剰となります.
つまり現状の737-800とA320での運航はキャパ的に最適と言う事になりますね.
減客を見越して,機体を小型化したのは,正解だったと言えると考えます.
利用者が減ったのは,やはり,北陸新幹線が開業後物珍しい事,
一度は乗ってみたいとの需要だと思います.
短期間で判断するのではなく,半期,一年間のトレンドで判断すべきだと思いますが,
航空路線としては,現在の対応(ダウンサイジング化,低価格化)が最適な策だと思います.
シュミレーション内容を纏めると以下の通り
座席数:737-800 : 166席,A320:166席,767-300:270席
コラム執筆はじめました
http://latte.la/user/129314
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Category: 航空
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